無線綴じ冊子の同人誌を作ろう

同人誌を作る際には製本方法を選ばなくてはなりません。

この記事では「無線綴じ冊子」について紹介します。
製本方法の種類や特徴を知って、自分が作りたい同人誌にピッタリな製本方法を選びましょう。

目次

無線綴じ冊子とは

無線綴じ製本とは、糸や針金を使わず、本文を表紙でくるみ背の部分を糊で固める製本方法です。
ホッチキスや糸のような「線」を使わずに綴じるので「無線綴じ」といいます。

無線綴じ冊子の製本イメージ
無線綴じ冊子イメージ
無線綴じ冊子の綴じ部分イメージ

加工特性の関係上、センター(綴じ・ノド)部分まで開くことが出来ませんが、ページ数が多い冊子をしっかりした印象に仕上げることができます。

Dメイトの無線綴じ冊子は、全て「PUR製本」での対応となります。

PUR製本とは

PURとは、耐熱性に優れ高い強度を持った新しい製本用の糊です。
このPUR糊を使うことで、一般的な製本よりも開きが良く、丈夫で長持ちする本が作れるようになりました。
DメイトではこのPUR製本を採用し、今までより開きがよく、強い本をお届け致します。
Dメイトの「PUR製本」について詳しくはこちら

無線綴じ冊子の特徴

「無線綴じ冊子」の主な特徴は以下の通りです。

ページ数が多い冊子にも対応できる。

無線綴じ冊子は印刷が可能なページ数が数百ページと多く、中綴じ冊子のように限定されていません。
印刷可能な上限のページ数は印刷会社によって異なりますので、もし、サイトの価格表に載っているページ数以上の印刷を希望する場合は、対応が可能かその印刷会社に問い合わせてみましょう。

しっかりとした仕上がりで高級感がある。

無線綴じ冊子は糊で製本すので、中綴じ冊子のようにホッチキス等の金具が見えることがなく、また、カッチリ、しっかりとした印象の仕上がりとなります。表紙用紙に厚い用紙や特殊な加工を施された用紙を選べば、高級感がさらにアップした仕上がりにもなります。

背表紙がつけられる。

ページ数が多い(背表紙が4mm程ある)場合に限りますが、その場合は背表紙に文字を入れることができます。
本棚に収納する際に整理がしやすいというメリットもあります。

Dメイトの無線綴じ冊子の特徴

Dメイトの無線綴じ冊子は、全て「PUR製本」での対応となります。
PUR製本は従来の無線綴じ(EVA製本)よりも開きが良く、強度もアップ。ページ数の多い冊子でも頑丈に製本することが可能です。
DメイトではこのPUR製本が1冊から注文できます。まずは1冊だけ注文して仕上がりを確認してから本番の注文をする、といった方法も可能なので安心ですよ。

無線綴じ冊子におすすめな同人誌の例

糊で製本する「無線綴じ冊子」。
そんな「無線綴じ冊子」は、ズバリ、「ページ数が多い」「しっかりとした仕上がりな」冊子印刷や同人誌印刷におすすめ!

例えば……
マンガ同人誌
小説同人誌
コスプレ写真集
イラスト集
アンソロジー
写真集
報告書・論文
卒園・卒団等のアルバム
オリジナルノートや手帳
ポートフォリオ

もちろん、上記以外にもアイデア次第で様々な用途の冊子が作れます。

無線綴じ冊子を作る際の注意点

無線綴じ冊子を作る場合にも注意点があります。
注意点をしっかり押さえて、より素敵な無線綴じ冊子を作りましょう。

ページが少ない場合はご注意ください。

ページ数が少ない場合は、背の部分に厚みがないため糊付け出来る範囲が少なくなり、印刷物を強く開くとページが取れてしまう可能性があります。
ページ数が少ない場合は中綴じ冊子印刷がおすすめです。

文字中心の冊子では、ノド(綴じ)から余裕をもったレイアウトが必要です。

PUR製本はノド元まで開きがよくなりますが、文章などはノドから離してレイアウトしたほうがバランスがよく、読みやすくもなりますので、オススメです。

表2・表3とそれに隣り合う本文ページのノド側については5mmずつが完全に隠れますのでご注意ください。

無線綴じ冊子のノド部分のイメージ

小説など文字がメインの冊子や、読ませたい文字や見せたい図のレイアウトについては、読みやすさやバランスを考慮して 、小口・ノドともに20mm以上余裕をもたせるのがおススメです。
冊子の内容にもよりますので、ノドの詰まりを考慮した上で出来上がりを想定し作成してい下さい。

見開きのデザインにご注意ください。

無線綴じはページを完全に開ききることができないので、写真や図柄を見開きで配置すると、ノド(綴じ)部分が隠れてしまい、完全に根元まで開ききることはできません。

完全につなげることはできませんので、つながらないと困る図や文字、写真(人物の顔や、メインの被写体等)は、ノド(綴じ)部分をまたがないようレイアウトするのがおススメです。

DメイトのPUR製本は従来の無線綴じよりも開きが良いため、見開き写真もこれまでよりは見やすくなりますが、製本の構造は従来のものと同じですので、完全に根元まで開ききることはできません。

綴じ部分に人物写真の顔がかかっていて繋がらない仕上がりのイメージ
問題のない見開きデザインの仕上がりイメージ

表2・表3にはノリがつくため、ノド側5㎜が完全に隠れます。

表2・表3とそれに隣り合う本文ページのノド側については5mmずつが完全に隠れますのでご注意ください。
データ作成の際には重要な文字などが隠れないように、充分余裕をあけてレイアウトしてください。

ノド側の5mmが完全に隠れているイメージ
無線綴じ冊子の隠れて見えなくなる部分のガイドイメージ

背表紙に文字等を入れる場合

背表紙に文字等を入れる場合は、背幅が「4~5mm」以上ある場合がおススメです。

製本の際にはどうしても誤差が生じるので、細い背幅ギリギリに文字や絵柄を入れると、仕上がった際にズレが目立ってしまう場合があります。
そういったズレが気になる場合は、背表紙と表紙・裏表紙でデザインがはっきりと分かれているようなデザインは、なるべく避けましょう。

以下のイメージ画像は「なるべく避けた方が良いデザイン例」です。ご参考ください。

なるべく避けた方がいいデザイン例

背幅の計算方法

無線綴じ冊子印刷の場合、ページ数や本文の用紙(厚さ)によって背幅が変わります。

背幅の計算式

注文ページ数(全ページ) - 4(表紙周り) × 本文用紙の厚さ ÷ 2 = 背幅

計算例

ご注文内容が「総ページ数54ページ、本文用紙が上質紙90kg(厚さ0.12mm)」の場合

(54ー4) × 0.120 ÷ 2 = 3

背幅は3mmとなります。

  • 上記計算方法で出た背幅は、あくまで参考値です。
  • 実際は、レイアウト絵柄などによるインク量で、多少厚みが変化する場合があります。
  • 特にページ数が多いものに関しては、その誤差も大きくなる可能性が高く、背幅に文字等の絵柄をレイアウトする場合、余裕をもってレイアウトしてください。

さいごに

今回は、「無線綴じ冊子」の特徴と注意点を紹介しました。
同人誌の製本方法に悩んだときは、この記事を参考にしてみてください。

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